2024年05月28日

武道と競技と格闘技と①

*空手は本来『空手道』であり『道』が付くのであるが、ここでは一般的な『空手』のみの呼称で行きます。

「空手は武道である」よく聞く言葉ですね。他にも、「(空手を含む)武道はスポーツの枠組みに入る」という考えがあったり、「空手はまさに格闘技そのものである」と思っている人もいるでしょう。最近では、『武道スポーツ』という呼び方もよく耳にします。

ここで私なりの武道・競技(スポーツ)・格闘技とは何かという考え方や、空手はいったいどこに位置づけされるのかを述べさせていただきたいと思います。当ブログへのご意見・ご感想などはホームページの問合せフォームをご利用ください。またⅩ(Twitter)もやってますよ!

まず武道ですが、武道は護身の為の心身鍛錬法だと思っております。護身が目的ですから、誰かに勝つ事が主眼ではありません。自分の身を護る為なら逃げても全然良いのです。そもそも好奇心で危ない所に行かない、危険な行為を行わない、人と暴力沙汰になるようなトラブルを起こさないといった『律心を育む』為に稽古をするです。ケンカに勝つよりもケンカにならない方法を探るのが護身です。変なプライドなんていらないのです。マウントなんていくらでも取らせてあげれば良いのです。そういう精神力を持てるよう自分に自信をつけるのが空手の稽古であるべきだと思います。

また、自分に自信が持てるようになる為のひとつの要素として、身体の強さが挙げられます。そしてもし誰かが暴力をふるってきたら、自分の大切な人が暴力の危険にさらされそうになったら、それを未然に食い止めなくてはなりません。そこで空手の技術が必要になってきます。武道で必要なのは、よく『心・技・体』と言われますが、こういう事ではないのかなと思います。

空手の技術を学ぶ為には最低限の体力が要ります。そして学んだ技術を正しく使うには正しい心が必要ですし、その前に学ぶ為には、謙虚な姿勢や真摯な態度が必須です。そうやって、身体を鍛え、技を錬り、心を磨く事で武道を身につけ、護身に役立てるものであると私は考えます。

⇒②につづく